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高瀬さんのこと1

私を今の結社に入れたきっかけが高瀬さん、フルネームを高瀬一誌さんといった。高校のときから同人誌に作品を出していたのだが、それを見てわが結社にお入りなさいというはがきが来る。高校生でお小遣いがないといっても「10代・20代特集」にだけでも投稿しなさいとはがきが来る。

ブルーブラックの太い万年筆で、大人な感じがしたが、字のきれいさ加減といえばミミズの行進のようだった。

お入りなさいお入りなさいと何枚もはがきをもらって入らないわけには行かなくなって1984年入会した。

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袷の季節3

名月を過ぎて、名古屋はまだ暑い。しかしさすがに袷を着ないといけない。今日は岐阜のクリニックに行ったら、長羽織を着ていたにもかかわらず快適だった。岐阜のほうが冬は寒いのだということは経験則と知っているが、秋もそうだったか。
長羽織というのは袷の羽織で丈が(私の場合)ふくらはぎの上まである。ほとんどコートじゃん、と思いながら歩く。羽織だと半幅帯ですむし、楽ちんである。

ところが何度も引っ張ったりトイレで捲り上げたりしているうちに帯が緩んだのか道の真ん中ですっぽんと落っこちてきた。苦しくない程度に締めておくべきだ。

ところで私が持っている着物はポリかウールだ。ひとつ紬があるがこれは大事に取ってある。紬の意味がまだよくわからないのだ。もちろん大島紬では絶対にない。
医師は私に木綿を着るよう勧めているが木綿は意外に高い。昔はそうでもなかったと思うのだが。

妹か姉か

私が中二、妹が小三まではお互いに背が小さくて均衡が取れていた。ところが妹は小四の一年間で十六センチ背が伸びた。驚き桃の木さんしょの木、などといっているうちに母と私の背を抜いて父に相対するくらいになった。それでも小学生なので顔がこどもっぽい。しかしながら私の顔もこどもっぽい。そのままどんどん行って高校生になるころにはどちらが姉か妹か見分けがつかずよく間違えられた。お寺の住職には必ず間違えられて私はいやになったが、説明する親もいやであったろう。それでも未婚のころはまだよかったのだ。

いまや二児の母である妹はげっそりとやせてしわがよっていると聞く。私は実年齢より十は若く見られる。

エスペラントの文通

このところ私的な難問が山積し、とうとう精神的にどうにかなってしまい入院したほうがいいですよといわれていて、文通している余地が全くなかった。しかしかの国にその事情はわからないわけで、返事をくださいと泣かんばかりに言われると勘弁してくださいというしかない。
ところでやはり読みにくい字というものはあるもので、語学をアルファベット圏、非アルファベット圏に分けるのもいいかもと思う。これを減退した精神の力で読んで返事を書くのがしんどい。

着物とおしっこ

着物と洋服、トイレではどちらが速いか、着物が速いと思う。(振袖とかは別)ばっとまくってしてしまえばすむ。湯文字という下着があってこれだとパンツを下げる必要がないかもしれない。私は手が若干不自由なせいか、ボタンをはずしてはジッパーを下げ、はずしては下げしているうちにもれてしまう。

おしっこがでないように水分を制限するという考え方もあるが、水分がないと私は耐えられないほうだ。ばっとまくるにかぎる。

ただし後は乱れを正すこと、今日半幅帯が道の真ん中ですっぽりと下に落ちてきてびっくりした。居合わせた背広の男性もびっくりしていた。



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