同じ団地の同じ棟の同じ階の同じ並び、北の端に住んでいる。南の端が親夫婦。何故にそんなことになったかというとお母さんが若くして脳血管を患って娘たちは近くにいて欲しいと望んだかららしい。それをどうこういうのは軽々しく出来ないが、この娘夫婦に中学生の息子がいる。何年生かわからないがおとなしい感じでめったにくるって(ふざけてというような意)友達と大声を出していることはない。この子が赤ん坊の頃から知っているが、実際何年経ったか忘れてしまった。中学生なのは確かだ。
彼は小さい子供だった。中学に入りたての頃はまだ小さく、お母さんは普通の背丈だがずっと小さかった。人の子供ながら背が伸びないかと思っていた。お父さんは背がすごく高い人だ。それがここ一年ほどでめきめきにょきにょき伸びて、会うたびに伸びていやしないかと思うほどだ。しかしまだお母さんの背を抜いていない。
あれだけにょくにょき伸びる子供を私は妹以外にはじめて見た。きっと冬までにはお母さんを抜くだろう。
方や反対隣の家の人は、奥さんとわかれて娘は父親といたが結婚して今はどこかにいるようだ、とはいえまだ二十歳くらい。息子は奥さんのほうに行ったが中学生になったくらい。この子供たちは親はそこそこ背があるのに小さい。息子はこれから延びるかもしれないが、娘のほうはほっそり小柄な人になった。で、三歳の子供が彼女にいるのだが小さい。若く子供を作ると余り大きな子供はできないのかと思うほど小さい。
三歳の子供は彼女に似ている。幼い頃の彼女そっくりだ。(三歳よりは大きかった)
十代で子供を生むと、自身も子供も発育不全になるのかもしれないとひそかに思う。
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