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エレクトーンとは電子オルガンの一種で、四歳から十二歳まで習っていた。両手に鍵盤があり、左足にも鍵盤があった。右足は音量を変えたりリズムがなるボタンを操作するものがあった。一年生、六歳の時には発表会や昇級テストに行った。発表会だからさぞかわいく着飾っているかと思うが、全くの普段着。夏だったのでノースリーブにキャラクター物のズックを履いていた。エレクトーンのほうが私より大きいので、私はしがみつくように演奏していた。私はその発表会が初めてなので小さいこの部類に入るが、大きな子はきれいに着飾ってものなれた風に難しい曲を弾いていた。素敵だなあ、ああなりたいなあと思った、素直である。
昇級テストは緊張しまくりだった。課題曲と自由曲はよくよく練習してあったが、初見といっていきなり楽譜を見てそれにアレンジをつけてひくものや、コードの名前を言われてすぐひくものもあった。終わったときは力が抜けて座り込みそうだった。終わったなあ、大丈夫や、などと父母に言われながら町を歩いていると
君とよくこの店へ来たものだ
片隅で聞いていたボブディラン
という歌が聞こえてきた。いい歌であると子供のくせに思った。こういうのは大人の曲だと思った。なぜか親は同意しなかった。