男子である。mと言う苗字である。名前は知らない。とにかく私が家へ帰る途中に待ち伏せていてひっぱたかれる。ひっぱたくと見せてかすらせてみたり、かすると見せて本当にひっぱたいたり、そんな毎日だった。
ある日私はやっぱり待ち伏せにあった。ところがこのときほかに男子ばかり何人かいて、遠巻きにしていた、というか実行する前に私を捕まえてしまっていた。下の履いているものを全部脱がされてしまったのである。そこまでやったのが数名なのだが、mはそれではすまなかった。おしっこをしているところを見せろと強要するのだ。幸か不幸かでるものは出たのだった。で、さらに出口をなめられてしまったのである。
さすがにほかの男子は怖気て、まあ普通そんなことはしないと思うが遠巻きにしていた。が逃げていくわけでも、ましてやとめるわけでもない。
私は本当にショックだった。そして人にいってはいけないことだと感じていた。さらに言うと私はそのころからカンジダになってしまったのだがそういうことをされたからそういう病気になったとずっと、それこそ成人しても思っていた。心療科の医師に「それは、大人が暴行を加えたというのとは少し違うので、そういう感じ方はしなくていいのだ」と言われるまで。三十は軽く過ぎていたと思う。ひどいいいじめではある、が、要するにあまりに子供なので、ただ「女の子のおしっこするところを見たい」という欲求に駆られていただけだったと言えば言える。
ショックなのは変わらないが。
ところでこの場面にもう一人m'がいた。田舎なので同姓がたくさん近所ですんでいる。彼はたぶんそこにいたと思う。mが命令したか、お調子者なのでひょこひょこ参加したかどちらかはわからない。このm'とは高校三年間まで同じクラスにいることになるのだがmがいなければ親切なところがあった。高校でまた私は男子生徒にいじめられるのだがm'は静観していた。彼にはあまりあのことは思い出してほしくない。さらに恥ずかしい思いをするからだ。
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